1日を心地よくするモーニングルーティン

1日を心地よくするモーニングルーティン

アーユルヴェーダでは、舌を見るとその人の健康状態が分かると言われています。舌を観察したときに粘り気のある白い舌苔が溜まっていたら、消化力が弱まっているサインです。オイルうがいはデトックス効果だけでなく、アンチエイジングもあると言われています。オイル自体の作用や、うがいで表情筋が使われるため、ハリツヤが出て、ほうれい線のケアとなり、嬉しいことづくしです!

こんにちは。永田舞美です。

今回は、アーユルヴェーダで伝えられている「朝の習慣」についてお話をしていきます。

みなさんは、1日をどのように過ごしていますか。アーユルヴェーダでは、「ディナチャリア」という、理想的な1日の過ごし方があります。朝・昼・晩それぞれの時間帯によって性質があり、自然のリズムに合わせた過ごし方をすることで、身体と心のバランスを保てると考えられています。

太陽が昇ったら起き、月が出たら寝る、というあたりまえに繰り返される自然の流れですが、みなさんからお話を聞いていると、朝スッキリ起きれなかったり、夜になっても中々寝付けない、など日常の中で悩んでいる人は少なくありません。「私たちも自然の一部」と考えるアーユルヴェーダでは、自然のリズムから外れて日々を過ごしていくと、心身ともに不調をもたらしてしまうと言われています。



“朝を制するものは、1日を制す”

こんな言葉があるように、アーユルヴェーダでも朝の過ごし方をとても大切にしています。朝はデトックスに適した時間帯で、ディナチャリアの中でも、特に朝におすすめのケアがたくさんあるのです。第一回目のコラムの「白湯を飲む」こともディナチャリアの一つなのですが、それに加えて、今回は2つのデトックスケアをご紹介していきます。取り入れていくと、身体が軽やかになったり、心が穏やかになって、生活の質が向上していくのを感じていただけるかと思います。

朝一番、舌磨きで毒素を出す!


みなさんは舌の状態をチェックしたことがありますか?もし、意識したことがない人は、ちょっと鏡で観察をしてみてください。どんな色をしていますか?


アーユルヴェーダでは、舌を見るとその人の健康状態が分かると言われています。舌を観察したときに粘り気のある白い舌苔が溜まっていたら、消化力が弱まっているサインです。昨日までに食べたものが、寝ている間に消化・吸収・代謝を繰り返し、栄養素と毒素とに分けられます。きちんと消化されずに、体内に残った毒素は「未消化物(アーマ)」として、翌朝に舌の上に現れるのです。特に、遅い時間の夕食やアルコール、重たい食事などをしたときは、普段よりも多く舌苔が溜まっていることがあります。そんなときは、その日の食事は消化にいいものを意識して、日々を過ごしながら消化力を整えていきましょう。

普段と同じものを食べていたとしても、舌苔が現れることもあります。消化力は、一年中同じではなく、季節や体調、マインドの状態、最近の予定など、その時々の自分自身の状態から影響を受けているのです。舌苔があったら、自分自身を振り返るきっかけにしてみてください。


【HOW TO】

・舌にタングスクレイパーをあてて、上から下へ優しく削ぎ落とす。

・目安は3~7回

・スプーンで代用OK!窪みの部分を舌に沿わせ削ぎ落とす。

※歯ブラシでは絶対しないこと!

不調も美容もケアするオイルうがい

舌磨きが終わったら、オイルうがいです。舌磨きでは取り除ききれない毒素を、オイルの力を使ってクリーンにしていきます。オイルの重たい性質が、舌苔や口内の細菌などを絡め、スッキリと洗い流してくれます。最初はどろどろとしていますが、唾液の消化酵素の力で、次第にサラサラと変化していきます。

オイルのどろっとした感覚に驚く人もいるかもしれませんが、続けていくうちに、オイルうがいをした後のスッキリさや、歯がツルツルになる感覚に虜になる人は多いです。歯周病や虫歯、口臭などあらゆる口内トラブルのケアとなり、味覚までも整えてくれるのです。

さらに、オイルうがいはデトックス効果だけでなく、アンチエイジングもあると言われています。オイル自体の作用や、うがいで表情筋が使われるため、ハリツヤが出て、ほうれい線のケアとなり、嬉しいことづくしです!

【HOW TO】

①太白ごま油大さじ2杯を口に含み、5〜10分間クチュクチュとうがいをする。

②サラサラとしてきたら、ティッシュに吐き出す。

③ぬるま湯でうがいをする。

※オイルは、太白ごま油を100度まで加熱処理したものを使います。一度作れば、保存瓶で保管が可能です。

朝は身体からさまざまなサインが出ています。前日に溜まった毒素を出し、自分自身をクリアにしていくと、身体も心も軽やかになっていきます。消化力が弱まっていると、心にも影響を与えると前回お話をさせていただきましたが、この毒素の蓄積が調子を狂わせていくので、いつでもクリーンにしておきたいですよね。

アーユルヴェーダのデトックス法を毎朝続けていくと、毎日自分自身を観察する時間が作られるので、”昨日と今日の自分”、”いま自分にとって必要なことは何か”など、「気づく力」「自分をケアする力」もついてきます。単に、身体のケアだけではないのがアーユルヴェーダです。


「朝起きて、まずデトックスする。」

ここちよい自分で1日を過ごしていくために、朝の習慣を始めてみませんか?

次回は、身体も心も内側から満たすオイルマッサージについて、お話をしていきます。