Boodyインタビュー | パラリンピック金メダリスト アナベル・ウィリアムズさん

Boodyインタビュー | パラリンピック金メダリスト  アナベル・ウィリアムズさん

多くの人は毎日、仕事や趣味、友だちや家族との時間、健康維持の両立に追われて生活しているのではないでしょうか。しかし、今日ご紹介するアナベル・ウィリアムズは、その全てをコントロールしているスーパーウーマンです。

2008年北京パラリンピックで、水泳のオーストラリア代表としてリレーで金メダル、個人100mバタフライで銅メダルに輝いたアナベルは、オーストラリア・パラリンピック委員会の委員長であり、スポーツリポーターであり、法学者であり、そして母なのです。あぁ、もともと優秀な人なんでしょ?って思いますか?

でも、実際の彼女は、とても控えめで堅実で、そして気さくな女性です。彼女の素晴らしい日常とキャリアから、彼女の人生と仕事に対する考えを聞いていきたいと思います。

様々な側面をお持ちなので、何から質問したらいいのか迷いますが、まず、パラリンピックで金メダルに輝いた時の気持ちを教えてください。

Annabelle Williams

金メダルを獲った時はとても信じられない気持ちでした。リレーメンバーの一人として、最高の喜びを分かち合えた瞬間でした。あの夜、スタンドにいた家族やたくさんの友人たちとも、その瞬間を共有できたことはとても特別なことでした。

レースに入る前、私たちのチームは5位だったので金メダルどころか、メダルさえ獲得できるのかといった状態でした。レースは終盤にとてもヒートアップし、接戦の末に金メダルになった時はとても興奮して感情の高ぶりを抑えることができませんでした。

金メダルを勝ちとるのはとても難しいことなので、私は今でも当時を振り返ると誇りに思いますし、私をそこまで導いてくれた人々のサポートに感謝しています。 

いつ頃からパラリンピックに出たいと思うようになったのですか?どのようにしてその目標を達成したのでしょうか?

私はもともと陸上競技のランナーでした。2004年のアテネでのパラリンピックで400mに出場する予定でしたが、両すねの疲労骨折が原因で陸上競技を諦めざるを得ませんでした。私は普段から水泳をやっていましたが、脚の怪我から回復した頃、学校の先生から、もう少し本格的に水泳に取り組んでみてはどうかと励まされました。

やがて私は水泳のレースに出場するようになり、2005年の高校2年生の時には自分のチームを作りました。そして翌年のメルボルンでのコモンウェルス大会のチーム予選を通過することを目標に定め、幸運なことに実現することができました。

これらのことは私の先生、両親、そして友人たちからの素晴らしいサポートなしには成し得なかったことです。 この頃の私は水泳のほかに、大学で法律を学ぶことを考えていたのでとても忙しく、生活を場面場面で区切って両立させていくことを意識していました。忙しくて、努力を必要とする時期でしたが、やりがいのある素晴らしい時間だったと思います。

身体的な違いを持ちながら育った経験はどのようなものでしたか?

Annabelle Williams

身体的な違いがあったことは確かに困難ではありましたが、左腕なしで育ったことは今では幸運であったと感じています。とても素晴らしい方々と出会うことができたし、様々なところへ旅行する機会もありました。また、レジリエンス(困難なことから立ち直る力)や問題を解決する力、決断力、そして粘り強さを身に着けることができたと思っています。

自分の子どもの頃を振り返ると、 とても幸せだったと思います。両親はいつも私を励まし、様々な課外活動に参加させてくれました。また、たくさんの良い友人と親戚に囲まれ、自分の左腕のことなど些細なことで、私自身を決定づけるものではありませんでした。

国際的な講演活動でご自分の経験から人々を勇気づけられていますが、それはご自身にとってどのような意味がありますか?

Annabelle Williams

私は世界中の人と話をすることが大好きです。この10年、私は弁護士として働き、傍らで人々のモチベーションにつながるような講演活動も行ってきましたが、昨年スタンフォード大学のプログラムに参加して以来、話すことをより真剣に受け止める機会がたくさんあり、プログラムを利用したことはとても良かったと思っています。

 私は講演のなかで、レジリエンスと決断力と粘り強さについてよく話をします。私の場合、これらの資質は周囲の勇気と親切によって養われたと思っています。私はよく、自分の子どもの頃や、パラリンピックのチームメンバーだった頃のことを物語のようにしたり、実際のエピソードを交えて話をしますが、私のメッセージ  〜「限界はいつも自分の中にある」「誰でも意味ある変化を起こすことができる」〜が伝わってくれればいいなと思っています。

人の前で話せることは名誉なことですし、逆に人々の経験を聞いて学ぶことも多いです。  

あなたは金メダリストであり、国際舞台で講演を行いながら、法学の学位も取得しました。スポーツ以外の分野であなたが情熱を傾けるものだったのですか?

Annabelle Williams

実は、最初私は法律を学ぼうと思っていました。外交官になりたかったのですが、ほとんどの外交官は法律の学位を持っていることを知ったからです。2009年にオーストラリア取引委員会の仕事でパリで働いたことがあります。素晴らしい機会だったのですが、その頃に、私には法律を学ぶほうが自分に合っていると感じました。

シドニーにあるアレンズ リンクレイターズという会社で、合併や買収を取り扱う部署で働いたあと、オーストラリア オリンピック委員会で法律顧問として5年間働きました。仕事では、法律によって問題を解決できることや、物事を違った視点から捉えることがとても好きでした。現在は、オーストラリアと国際機関でいくつかの役職についていますが、過去の経歴が今の私に役立っていると感じます。

1日は限られた時間しかないのに、あなたはスポーツレポーターの他に、理事会や委員会での役割もこなしています。少しそのことを聞かせてください。

Annabelle Williams

忙しい生活を送っていますが、そこがいいんです。スポーツレポーターの仕事の他にネットワークセブンではコメンテーターも務め、時々ABCテレビの仕事もあります。話をすることが大好きで楽しんでいるので、仕事というよりは趣味のように感じたりもします。

理事会や委員会等の役割としては、オーストラリア パラリンピック委員会の副委員長、子ども基金の理事、パラリンピックオーストラリア選手権委員会の委員長、オーストラリア水泳協会の副委員長、国際陸上競技連盟(IAAF)の懲戒委員会のメンバーを務めています。様々な役職につけることをとても幸せに思いますし、楽しんでいます。

キャリアを離れると、あなたは最愛の娘・ジョシーの母親ですね。母親としての経験は、あなたにどんな影響を与えていますか?

Annabelle Williams

ジョシーはこの世界で最愛のものです!1歳7ヶ月になりましたが、毎日がとても幸せです。仕事の時間は柔軟に変えられるので、平日でも割とジョシーと過ごす時間をとることができるのはありがたいです。母になったことは間違いなく私を変えました。常に忙しい生活を送っていたので、小さなことに目を向けて感謝する気持ちを忘れていましたが、ジョシーはそんな私に些細なことの中にある喜びや美しさを教えてくれました。

つい昨日も、二人で15分ほど階段に座って蟻が忙しそうに行き来するのを眺めていました。以前の私なら絶対にやらなかったことですね!でも、その時間はとても穏やかな時間でした。本当に、彼女が私を人として変えさせてくれたと思います。どんな決断も彼女のためであることが優先になっていますし、彼女が私を、充実したキャリアを持って自信に溢れ、たくさんの良い友だちから支えられる女性として見てほしいと思います。そして、彼女が大人になった時には同じようになることを願っています。

これを読んでいる多くの人が「どうやっていくつもの役をこなしているの?」と思っているでしょう。秘訣はありますか?

Annabelle Williams

私にはたくさんの人のサポートがあります。誰も一人ではできないですし、特に子どもがいる時は難しいです。私の両親はとてもよく手伝ってくれますし、夫も家事や育児に積極的です。夫はバリスタの仕事をしていてとても忙しいのですが、家事と育児についてお互いちょうど良いバランスが取れるように支え合っています。

仕事について言えば、もし本当にやりたいことがあるとしたら、それを実現するための時間は十分あると思うのです。私が高校3年生でHSCテストを受けた時は、団体競技メンバーであり、学校でもリーダー的な立場でしたが、忙しいと思ったことはなかったんです。でも、実は毎年のように忙しくなっています。

しばらくしてその忙しさに慣れてくると、今度は自分のための休息時間をとることが大切だと分かりますよね。それが当時の私が気づかなければならないことでした。仕事モードを一旦止めて休む時間を取り、自分のしたいことをする時間。オンとオフの切り替えはまだまだ練習中ですが、でもだいぶ分かってきたところです。ランニングをしたり、友だちとおしゃべりしたり(それからあのちょっと変わったマッサージ!)、こういった楽しい時間を定期的に持つようにしています。

2020年の女性のあり方についてどう思いますか?

International Women's Day

私は、自分が女性の素晴らしい人生の一例になれたことをとても幸せに思います。私の祖母・ジョセフィーン(そう、娘の名前は彼女に因んでいます)は、1950年代に26歳で夫を亡くした時、二人の子どもを抱えていました。祖母はそれから教師になるために大学へ行ったのですが、当時は結婚した女性はもう教職にはつけないという法律がありました。

祖父が交通事故で突然にこの世を去った時、祖母は仕事を探さなくてならなくなり、男性と同じ立場に立たされたように感じたそうです。祖母はがむしゃらに働き、子どもたちには十分な教育と、世界に出て違う文化を学ぶ機会も与えることができました。 

幸いなことにそのような時代は終わり、多くの変化が生まれましたが、まだまだ道のりは長いと感じます。世界には完全に男女の平等を達成した国はまだ一つもありません。多くの女性が女性の権利に向き合わない社会や体制のために闘う時代に生まれたことを誇りに思います。 

若い女性や子どもがあなたのように夢を叶えるためのアドバイスはありますか?

Annabelle Williams

自分のやりたいことに挑戦しましょう。誰に止められる必要もありません。時にはあなたの挑戦を難しくするような人が現れるかもしれません。そういう人は、あなたに先を越されるのを恐れたり、どうしてあなたがそんなに物事に挑戦できるのか分からなくてそうするのでしょう。あなたはただ自分を信じて、正しいと思うことをし続けてください。やがて、ふと振り返れば自身が生み出してきた信じられない進歩に驚くでしょう。そして自身の進歩だけでなく、自分が何かを成し遂げる姿を目の当たりにした他の女性たちに、夢は叶うものであることを伝えることができるのです。

あの人のようになりたいと、自分の目標になる人を持つことはとても大切だと思います。著名人であればその人についての本や記事を読んでもいいし、その人のPodcastを聴くのもいいですね。身近な人であれば、直接話をしてみるのがおすすめです。私には常に目標にする人がいます。祖母、母、クエンティン・ブライス(第25代オーストラリア総督)、ミシェル・オバマ、そしてルース・ベイダー・ギンズバーグ(アメリカ合衆国の法律家)です。数々のとても素晴らしい功績を持ち、次の世代の女性たちに継承されることを何よりも願っている方たちだからです。

 

Me too. 運動をきっかけにジェンダー(性)の平等は大きく前進しました。しかし、まだまだ道のりは長い。ジェンダーの平等について、あなたの娘の世代が活躍する世の中はどのようになっていて欲しいと思いますか?

娘のジョシーには、平等の大切さを教えたいのはもちろんですが、それにも増して教えたいのは言葉の力です。ジョシーは、私の母や祖母から素晴らしい刺激と影響を受けて育っていると思います。成長するにしたがって、彼女の権利は男性の権利と完全に等しいということを知り、社会もそれを認める社会であって欲しいと心から願っています。

現代の私たちは環境や、人間が地球環境に与える影響について不安な中で生活しています。環境への配慮や持続可能な生活について、何か実践していることはありますか?

自分が買う衣類に関心を持つようになりました。講演会やフォーマルなイベントの時に着るドレスはレンタルするようにし、普段着るものは環境にやさしくて持続可能なものを買うようにしています。各ブランドが持つ理念はとても重要だと感じます。製品の原料調達からリサイクルに至るまでに排出される温室効果ガスを相殺することができるプロジェクトに寄付したりもしています。

政治的な働きかけもとても重要で、現在、国と連邦議会に、気候変動を和らげるために必要な行動を取るよう要求しているところです。

あなたはBoodyの大ファンだとお聞きしました。お気に入りのアイテムはどれですか?

Boodyのウェアはとても着ごこちがいいので大好きです!温かいお風呂の後で、全身をやわらかなBoodyのウェアに包まれるのは最高の気分です。ウェアの色合いもやわらかで落ち着きがあって、ベビーウェアもかわいいシンプルでかわいいものがたくさんありますね。ウェアが環境に配慮して作られていることも、私にとって非常に重要です。 

Boodyのおすすめアイテムを教えてください。

Boody Crew Neck T-Shirt

Boodyのウェアはどれも好きなので難しい質問ですが、どれかを選ばなければならないとしたら、クルーネックTシャツです。とても肌ざわりがソフトでなめらかで、快適な着ごこちです。

最後に、今後のプランや、私たちに教えていただける特別なことがあれば教えてください。

Annabelle Williams

今年もとても忙しく過ごしていて、この先数か月は予定でいっぱいです。春にはTEDトークで講演をしましたし、その後もサウジアラビアのアラムコでも話をしました。

私は Flo という女性の健康のためのプラットフォームと連携していて、今後も様々なプロジェクトで協働していきます。また、いくつかのワクワクするような素晴らしい取り組みを計画していますので、公開をおたのしみに!

 

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